ペップの後を追っかけて---ときどき受験

ペップの後を追っかけて---ときどき受験

好きなグアルディオラ監督の話題を中心に。たまに子どもたちとの学習について語ります。

人間に勝てないと思われたAIが世界最強棋士に勝利した時代に。日本を代表する七冠棋士が考えていること 書評:勝ち切る頭脳

f:id:peptactics:20170305143619j:plain

情熱大陸やプロフェッショナルでもみた井山さんの著書です。

 

勝ちきる頭脳

勝ちきる頭脳

 

 

これからやってみたい趣味でも囲碁を上げているので、まだルールもろくすっぽ頭に入っていないのですが、興味があり読んでみました。

 

www.peptactics.net

 

【目次】

序章
第一章 なぜ打ちたい手を打つのか―リスクを受け入れる決断法
第二章 僕の原風景―囲碁を始めてから初タイトルまで
第三章 七冠全制覇までの歩み―諦めない気持ちが大仕事を生む
第四章 直感と読みの相互性―何が独創を育むのか
第五章 囲碁は勝負か芸術か―盤上の真理を追い求めることの意味
第六章 棋士という職業―勝つために何をするのか
第七章 世界戦に燃える―日本碁界への提言と世界一への想い
第八章 囲碁界の未来―人工知能という新たな強敵
終章

 

【おすすめの人】

・ミスをしてしまった時に落ち込んでしまう人

・一皮剥けきれない状況になっている人

・プロの中でも結果を出す人の頭の中身を知りたい人

 

【ポイント】

1.天才でも悩む

まず最も顕著に表れていたのが、僕が自分を信じきれなかったのに対し、張栩さんは絶対的に自分を信じきっているという点でした。 

 

2.ミスに引きづられない

しかしそこで、犯してしまったミスを悔やみながら次の一手を考えるのと、やってしまったものは仕方がないと気持ちを切り替えて考えるのでは、当然ながらその後の進行に違いが出てくるでしょう。 

では、どうやってそうした挫折から抜け出すのか?僕が実行していることは、主として二つあります。
その挫折を絶対に将来の糧とすべく「克服すべき課題」を見つけ、それに没頭することが一つ。そしてもう一つは、無責任なように聞こえるかもしれませんが「時が過ぎるのに任せて忘れる」ということです。

 

負けた碁を振り返るのは、時としてつらい作業ではありますが、やはり反省と検証は欠かせません。負けたからには必ず理由があるので、辛くても絶対に避けて通ることはできないのです。

 

 

3.プロ集団でも頭抜けた結果を出す考え方

打ちたいと思った手が最も堅実な道であれば何の問題もないのですが、僕が打ちたいと思う手はそのほとんどが「妥協はせず、目いっぱいに応戦する」ことを志しているので、必然的にリスクを内包していることが多いのです。

 

もう一つ、人が外してしまうような手を僕が残す理由があります。
日々の勉強で棋譜並べがありますが、僕はこの時、ただ漠然と手順を追って並べるのではなく、割と意識的に「普通では気がつかないような別の選択肢はないか?」と探すことをしています。
この訓練が、人が廃案とするような手を「直感」の範囲内に残しているのではないでしょうか。

 

4.AIに対する考え方

僕がそれまで持っていたイメージは、人工知能やコンピューターは「答えが出る分野に強い」というものでした。死活とか攻め合いとかヨセの計算は絶対に間違えず、すごく正確だと思っていたのです。
しかしアルファ碁は、部分的な攻め合いやコウ絡みの部分-つまり「答えが出るはずの部分」を間違えていました。これは本当に意外で、最も驚いたことです。
そしてその代わりに、人間的と言いますか、大局観という感覚的な部分で優れた構想を見せてくれました。じつに視野が広く、人間らしいのです。

 

【感想】

羽生氏の本でも書かれていたようにミスをしたあとの対処について同じようなことを言及しているのが印象的です。

ミスはしたものとして悔やんでもしょうがないので、今この場面に集中するということ。

 

テストでも同じようなことを言えます。

子供たちによくいうのは悪い点を取っても落ち込まないこと。

その時点で弱い部分をあぶり出すのがテストなんだから、間違えた結果に向き合い、克服するために何をするか考えなさないとよく言っています。

 

井山氏は最初に名人位に挑戦したときに、現在のトップですが張栩氏の自分を信じる気持ちに押されて、破れてしまいます。

その時の反省をもとに翌年に再度挑戦し破ったことは大きな自信となったことでしょう。

 

飛び抜けた結果を残している思考は参考になりました。

”妥協はせず、目いっぱいに応戦”することは大きなリスクがありますが、打ちたい手を追求していること、他の棋士は廃案にするような手でも追求していることは他の人との差別化になっているんでしょうね。

 

世界最強の棋士に勝ったアルファ碁もあるので、AIについて触れていますが、羽生氏と同じようにより人間っぽくなっているというのは共通の指摘で面白いですね。

 

www.peptactics.net

 

 

井山裕太七冠達成への道―囲碁史上初の偉業

どんどん強くなる 井山裕太の囲碁手筋 (囲碁人ブックス)

井山裕太の実戦囲碁力養成講座 (NHK囲碁シリーズ)

勝運をつかむ

囲碁人ブックス 解くたびに強くなる 井山裕太の基本詰碁

プロフェッショナル 仕事の流儀 囲碁棋士 井山裕太の仕事 盤上の宇宙、独創の一手 [DVD]

 

以上、「七冠の考えていること 書評:勝ち切る頭脳」という記事でした。

 

 

www.peptactics.net